Marzはドイツ語で3月を意味します。したがって3月に作るビールのことです。
3月に作るビールがなぜ特別なのかというと、まだ冷却技術のない中世の時代、夏の間(4月23日の聖ゲオルクの日から9月29日の聖ミヒャエルの日まで)は、衛生上の理由からビール醸造が禁じられていました。しかし夏にビールが飲めないと困るので、3月の間にできるだけ日持ちのする強いビールを作って夏の間に飲んでいたのがメルツェンビールというわけです。そして秋の収穫祭にはその年のメルツェンビールの残りを飲み干すという習慣もありました。もちろん今日では一年中飲むことができます。
メルツェンは下面発酵で麦汁濃度は13.0以上、アルコール度は6.0%。モルトの味わいが楽しめるビールです。